ファインダー越しにシクラメンを観察していました。
いつもは、構図をある程度決めてからファインダーを覗くのですが・・・
構図に煮詰まったときには、こうやって被写体を観察したりして。望遠レンズでシクラメンの世界へ入っていくと、そこはもう赤が支配する森。
天から差し込む僅かな光を浴びる花びらたちは、聖なる輝きを放ちます。
そして、聞こえてきたのは・・・シクラメンたちのささやく声でした。 – 2009.2.21【My New World : ささやき】
シクラメンには忘れられない一枚があります。
狭い通路にしゃがみこんで、ひたすらファインダーを覗いていた記憶。
赤い森のなかへ迷い込んで、抜け出せなくなってしまったような感覚。
そして、不意にやってきたシャッターチャンス。
そんな感覚をもう一度味わいたくて、また覗く望遠ズーム。
けれど、あの世界の入り口は、あれ以来閉ざされたままで・・・。