トチノキは新緑の頃に
通り過ぎたせいで
この色が最高にエモいので
観客はふたり
その海は柔らかく輝く
これはこれで
海面のデザイン
テント倉庫は気になる存在
鬱憤を晴らして
ほくそ笑む
魔法はかからないけれど
ご褒美の眺望
雑草に救われて
こちらのほうがむしろ
立ち止まるのはやはり
納屋の根際にて
トラクターの音を聞きながら
玉響の青の色
対岸の新緑は妖しく光る
忘れもの
儚げに〆る春
夕方のライティングに染まる頃
夕日のライティングが決まる頃
やっぱり好きだった
暮れてゆく、減ってゆく
晴天に咲く
桜並木は春爛漫
晴れの日の恩恵を
桜始めは湖畔の桜
ブルーアワーは裏切らない
有意義な一日
余所余所しさと蘇る感覚
満ちてゆく
廃船は水鏡の中で
お気に入りである理由
青鷺の造形美
注意を払いながら
追いかけっこは水鳥と
夕景撮影は風との戦い
落胆したその理由
山茶花と海と光芒と
あれ、月じゃない?
淡い色は平穏の色
こんな幕開けで大丈夫?
苔むす中庭にて
ただ一人の渓谷で
だからこそ
あちらを立てれば
夢見心地
些かの賑わい