灰色の主

灰色の主

お気に入りの港は曇り空。どんよりとした雲が港を白く塗りつぶして、期待値は低めの様相。そんな中、青鷺が一羽。お目当ての被写体に心が躍るはずだったのに、ふと気がつけば、レンズが追っていたのは一羽の川鵜。くたびれた漁船の上で翼をいっぱいに広げて、こちらなどまったく眼中にないその彼は、灰色の海を背負って、ただ自分の時間を黒々と生きていたのです。曇り空には、曇り空の主。どうやら、今日の主役は最初から決まっていたようで。

Comments

No comments yet. Why don’t you start the discussion?

コメントを残す