どうかそのままで

どうかそのままで

「物干し竿、退けようか?」と、お義母さんは気を使ってくれるのだけれど、丁重にお断りするのにはソレなりの理由があったのでした。確かに、物干し竿も洗濯ばさみも、夕景の写真には余計なものに見えるのかもしれないのだけれど、ワタシの目には、それらもまた夕景を彩るシルエットのひとつ。何気ない暮らしの気配が空の色と重なることで、どこか心惹かれる景色になるような気がして。だから、どうかそのままで。今日の夕焼けには、この物干し竿がいてくれなくちゃ。

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