紅は水音のなかに

紅は水音のなかに

木々の間を抜けてゆく、小川のせせらぎ。湿り気を含んだその空気の中には、もう秋の気配があったのです。そんな気配に誘われるように咲く彼岸花。紅い花弁は風に揺れ、きらめく水の向こうで、何かをそっと囁いているようにも見えたのでした。耳を澄ませば、水の音。目を凝らせば、揺れる紅。季節はいつも、ふと気づかぬ間に次の頁へと移ってゆくのです。

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