残照の色に導かれて再び降りてきたその足取りは、結局のところ一番奥の田んぼまで止まることはなかったのでした。農作業のおじちゃんと噛み合わない会話を交わしたあの場所で、夜の色が忍び寄るグラデーションを堪能するひととき。そして、足元も覚束なくなるくらい暗くなったところでついに撤収することを決めるのですが、このときはまだ数日後にまたこの場所に立っていることになるとは思ってもいなかったのでした。
2024
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