時は少し遡ってあの日の夕暮れ、「さて、帰ろう。」と三脚をたたんで歩き始めるたびに出会う素敵な風景。数十歩先を歩くカエルさんとの距離が広がらないのは、つまりそういうことなのでしょう。鈍く光る空に印象の違う水鏡がふたつ。もうほとんどシルエットになってしまった町の輪郭。歯切れの悪いシャッターの音を数回聞いた後に三脚をたたむと、先をゆくカエルさんとの距離はやはり広がっていないのでした。
2022
1
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