突然降ってきたんですよ、シフト休が。午後勤初日に出勤するとあまりにも暇な状況で、「帰りま〜す。シフト休で。」となったわけです。で、今日は晴れ。昨日の休日と一昨日の夜勤明けの日は生憎の曇天で撮影どころではなかったので、この状況は願ったり叶ったり。急いで申請書を提出して一目散に自宅を目指して、15時半過ぎには出発する準備が整っていたのでした。さあ、行こう。

とはいえ、問題はどこを目指すのかということなのですが、帰宅途中に思考を巡らせた結果、目的地は双海方面。この時期だと、上灘の棚田と本谷の棚田が撮影地の筆頭です。ただ、水が張っているのかどうかは未確認で一抹の不安が過ぎるのですが・・・

上灘の棚田はご覧の通りの準備中。上の2枚には水が入ってトラクターが忙しく動き回っていましたが、あの壮観な風景が現れるには今しばらく待たなければならないようです。ということで、気を取り直して本谷の棚田を目指すことにしました。

打って変わって、本谷の棚田は素晴らしい出来栄え。上灘の棚田よりも一段高い場所にあるこの棚田は、瀬戸内の穏やかな海が一緒に楽しめるという最高のロケーション。水は張ったばかりで、農家の方々が農作業に勤しんでいる姿も絵になるシュチュエーション。しかも今日は貸し切りで、なんだかテンションも上がってきましたよ。とはいえ、夕暮れまでにはまだ時間があるみたいです。ということならば・・・

コンデジ片手に辺りをぶらりぶらりと。そして、ひと通り歩き終わると時刻はちょうど17時。ゴールデンアワーまであと一時間半、日没まではあと二時間ほどあります。車の中で少し仮眠を取ろうかとも思ったのですが、今日は風が気持ちいいのでシャッターチャンスが訪れるまで座って待つことにしました。

そういえば、X-T1でもぶらり歩きを撮っていました。ここまで記事を書いていて、何かが足らないと思ってはいたんですけどね。というより、この記事に使う写真はすべてコンデジで撮ったものにしようと思っていたのですが、途中でそのことをすっかり失念していました。なので、以降はすべてX-T1で撮影したものとなります。いやはや、最近は物忘れが酷くなっていけません。

さて、時刻は18時29分。いよいよホワイトバランスが崩れてきて、弄んでいたスマホをポケットに仕舞い込む時間です。雲がほとんどない空はグラデーションの独壇場で、その彩りを映す海は潮目が印象的なデザインを創造します。そして、沈みゆく太陽を眺めながら時折り響くのはシャッターの切れる音のみ。カエルの合唱はまだそれほど大きくなくて、そのBGMを楽しむにはまだ数日が必要なのでしょう。

もう十分に楽しんだことだしそろそろ帰ろうか。頭ではそう思うのですが、ワタシの体はそれを拒否します。もう少しだけ・・・と思いながらも、シャッターを押す指はまだまだ軽やか。そして、刻一刻と変化する色彩はマジックアワーからブルーアワーへ。それにしても美しい。美しすぎるのです。

もう限界ですかね。足元もおぼつかないほど辺りは真っ暗で、残照の輝きも終わりを迎えようとしています。ただ、機材を片付けるワタシの背後に浮かぶ月がやけに詩的で、最後にまた望遠ズームを引っ張り出すことになったのですが。

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