急勾配を駆け下りて、細い山道をのんびりと走る休日の午後。ただそれだけでもストレス解消になりそうですが、フロントガラス越しに見える風景すべてがフォトジェニックとなれば、一刻も早くクルマを停めて写欲を開放しなければなりません。
ハスラーを停めたのは、踏切を越えて少し降った広い場所。ここから徒歩で逆戻りしましょうか。そうそう、この踏切も最高なロケーションなので、後でカエルさんを立たせて撮影したいところです。
少し急な坂道を登って辺りを見渡すと、そこにはまたまた素敵な景色。空と海と光と影。そして、涼やかな木陰の緑が夏の青を際立たせます。それにしても青いですね。今日の空と海はやたらと青く写ります。X-T1のオートホワイトバランスも、「そうなる」ように意図しているとしか思えないような色味ですね。となれば、ワタシもあえて修正しないでおきましょうか(笑)
散歩はさらに続きます。車から降りてもうかれこれ時間も経っているハズなのですが、移動した距離はほんのちょっと。「撮っては歩き」を幾度と繰り返すのですから当然といえば当然なのですが、今日のそれは少しばかり度が過ぎるのかもしれません。そして、伸びない移動距離と反比例するように、バッテリーとSDカードの使用量だけが伸びてゆくのでした。こりゃ大変だ。
少し開けた場所へと辿り着くと、そこから眺める景色があまりにも絶景すぎました。正直、写真の何倍も感動的でしたね。容赦なく照りつける太陽の輝き、青い空と白い雲。空より深い青が印象的な海の色。そして、生い茂る夏草の緑と稲の黄緑。そこへ蝉の合唱と小川のせせらぎのBGMが流れるものだから、いろいろな感情が入り混じって相乗効果が生まれるわけです。あ、あと、ダラダラと流れ落ちる滝のような汗と、べったりと背中に張り付くTシャツの不快感っていうのも追加しておきましょうか。
と、そんな不快さが極限まで達したところでUターンすることにしました。水筒を持参するなり自販機があるなりすれば話は別なのですが、このままではワタシたちの命に関わりそうです。本谷の棚田からの下り道、一番大きな田んぼが夏風に涼やかにそよぐ場所でしばしの休息。そして、来た道を引き返すことにしましょうか。