蓮の花が咲く季節ですね。とはいえ、浄瑠璃寺の弁天池の蓮たちはまだ始まっていないような気がします。ただ、そんな気がするからまだ行かないということにはならないのがワタシの思考回路。特に今日は夜勤最終日を有給休暇にして休養十分(睡眠が十分ではないにしろ)。しかも、昨日までカレンダーに丸印が付いていなかったカエルさんも突然休日になったとか。これは行くしかないでしょう。

午前7時30分。Showを送り出してからそそくさと出発の準備をするともうそんな時間です。急いでハスラーに飛び乗って郊外へ向けてクルマを走らせるのですが、そんなワタシたちを待っていたのは渋滞地獄。右折待ちでは信号2〜3回を浪費して、県立高校付近の横断歩道では学生さんたちの自転車の流れに身を任せて、そうこうしているうちに時間は過ぎて一時間が経過していたのでした。そして午前8時31分、浄瑠璃寺に無事到着。すでに活動している数名のお遍路さんに混じって本堂にお参りしたあと、いよいよお目当ての弁天池へ歩みを進めるのですが・・・

そんなに多くは咲いていないと予想はしていたものの、これほどまでに少ないとは思いませんでした。パッと見渡して確認できる花は片手で足りるほど。その中でも状態がよくて、かつ位置的にも撮影できそうなものはたった二輪ほどでしょうか。

とはいえ、蓮池では蓮の花だけが被写体とは限りません。目が覚めたばかりの昆虫たち、とりわけトンボたちは絶好の被写体で、蓮の葉で休憩するその姿はまさにフォトジェニック。ただ、マウントアダプターを介して使用している望遠ズームのオートフォーカスがあまり当てにならないというのはかなりのストレスだったりするのですが。

蓮池の入り口の近くで蓮の葉に隠れて咲く蓮の花を見つけました。狭い足場の背後には猪避けの電気柵とびっしりと覆い尽くされた茂み。ワーキングディスタンスは皆無という状況ですが、こういうときは望遠ズームの独壇場。最短撮影距離1.5mさえ確保できれば快適に撮影できるのです。まさにストレスフリー。

それにしても暑いですね。何も遮るものがない蓮池はまさに灼熱地獄。滴る汗はメガネのテンプルを伝ってレンズに広がり、ワタシの視界を滲ませます。Tシャツはすでにびっしょりで、肌に張り付くその感触は不快そのもの。iPhone片手にワタシの周りを周回していたカエルさんはすでに蓮池から離脱して何処へかと避難した模様。そして、それに倣ってワタシも一時離脱を決め込むのですが、その先で見つけた足元の紫陽花の彩りに夢中になるのでした。

さて、涼やかな紫陽花とひとしきり戯れたあとは、再び蓮池に舞い戻ってマクロレンズでひと仕事。蓮池の端のほうにひっそりと咲く白桃のような佇まいのこの蓮の花、好きなんですよね。なんという品種なのかは存じ上げませんが、この初々しさや瑞々しさ、そして、とびきりの透明感は他の蓮の花の比ではないと思うのです。

「ちょっとカマキリでも探してくる〜」と、蓮池に舞い戻る前にカエルさんにそう伝えたのは、2週間ほど前に偵察に訪れたときにワタシの腕に乗ってきてくれた赤ちゃんカマキリがいたことを覚えていたから。そして発見したカマキリは、果たしてあのときのあの子なのでしょうか。ワタシはそのつもりで撮影していたのですが、そう思い込んでいたのは、そちらのほうがストーリーを作りやすかったから。そう、被写体に愛着があったほうがモチベーションが上がりますからね。

弁天池での撮影はもう終わり。あまりにも暑過ぎてこれ以上は体力が持ちそうにありません。ということで、あとは気になる池を少し覗いてから帰ろうとしたところ、境内の苔生す小庭で屯するハグロトンボたちと遭遇するのでした。となれば、先ほど片付けたばかりの機材を取り出して再び撮影に臨むのですが、体を縮めてファインダーを無理やり覗き込むその姿勢もなかなかに厳しくて、こちらも早々に撤収を決め込んだのでした。あ〜、早く帰ってシャワー浴びたい気分です。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

Back To Top