過去最高かもしれません。いえ、確実に過去最高の色づきでした。本当は別のロケーションで撮影しようと思っていたのですが、ちょっとだけ寄ってみようと訪れた浄瑠璃寺が予想外の彩り。毎年のように訪れて秋の侘び寂びを楽しんでいたのですが、今年の境内の様相はちょっと只事じゃないほどです。浄瑠璃寺の境内はそれほど広くはないのですが、それでも半日を使い果たしてしまうほどの撮影枚数だったのです。









いやぁ、素晴らしいですね。本堂に向かう道すがら、上空に広がる紅葉の鮮やかさといったらもう。地面の色がすでに違ってましたからね。オレンジ色に染まる地面にハッとして、頭上を見上げるとこんな感じ。そりゃ、撮影枚数も増えるってものです。



メタセコイアの紅葉は、乾いた茶色と繊細なフォルムでワタシを魅了するのです。所々に銀杏の落葉が引っ掛かっていて、それは当然ワタシの写欲を刺激するのですが、なかなかうまく撮れないのが現実でした。


手水舎の向かい側には、羽団扇楓の枯れ姿。くるりと巻いた大ぶりの葉のフォルムと濃厚な色彩は、ワタシの琴線に触れることうけあい。もう少し早めに訪れていればと思わないこともないのですが、この姿だからこそのこの風情だと考えれば、やはりこのタイミングで訪れたのが正解だったのではないかと。



散りかけでもシルエットでもコントラストでも、やはり惹かれるカエデのシェイプ。浄瑠璃寺の気になる池の周辺では、そんな情景が撮り放題。ただ、お遍路さんからすれば、池の周りをぐるぐると歩き回る変なおじさんが気になってしょうがなかったでしょうね。




池といえば水面。水面といえば水鏡。ということで、リフレクション祭りの開催です。三脚とPLフィルターを用意しての本格撮影に、お遍路さんの視線も独り占め。そして、刻々と過ぎ去る時間はもう少しで夕刻を連れてきそうな勢いです。



いいですね。赤系モミジはやっぱりいいです。昨年は松葉の落葉がモミジの周りに着地して、それがマリオネット風味の情景を演出していたのですが、今年はちょっと期待ハズレ。とはいえ、この色彩の清々しさは撮らないわけにはいかないレベル。むしろ、マリオネット風味に拘らなければ、期待以上の撮れ高で。
と、過去最高に素晴らしい秋の彩りを見せてくれた浄瑠璃寺。ただ、これが本来のポテンシャルで、過去にワタシが訪れたタイミングが悪かっただけかもしれませんよね。となれば、来年も足繁く通うしかないと思うのです。