棚田巡り。そう、今日は棚田を巡る旅の日です。そろそろ田んぼに水が入る頃なので、本番を前にアクセスの確認と状況視察をしておこうという腹です。目的地は大洲市の蔵川棚田。昨年の時期ハズレに一度だけ訪れたことがあるのですが、なにせその一度だけなので記憶も朧げ。さて、無事に辿り着けるでしょうか。



間違えました。やっぱり間違えましたよ。「ここだよ。ここ、ここ。」と自信満々に右折したものの、ハスラー一台がやっと走れるほどの狭さになったところで道を間違えたことを確信。なんとかUターンできる場所を探して脱出したのですが、そういえば、昨年も同じように道を間違えたことを思い出しました。やれやれ。

青い倉庫。そう、これでした。この倉庫を過ぎてからすぐの小さな橋を右折するんでしたね。今度こそ正解のようで、右手に三島神社が見えてきてホッとひと息。この神社を通り過ぎて少し山へ向いて走れば、眼下には蔵川棚田が広がる風景。しかも、もうすでに半分くらいの田んぼには水が入っていました。あと一週間ほどすれば、全ての田んぼに水が張るのでしょうか。楽しみです。アクセスもバッチリ頭に入ったことだし、今日はそろそろお暇しましょうか。あとはワタシの休日と天候がバッチリとシンクロするのを待つだけです。けれど、実はそれが一番難しそうな案件なのですが。

さて、今日の目的を果たしたハスラーは、大洲道路を抜けて内子へ向けて走ります。途中、フレッシュパークからりへ寄ってトイレ休憩。カエルさんが一緒ならばたこ焼きと大判焼きを所望するところですが、今日は手ぶらで帰ることにしましょうか。と、駐車場を出たところまではよかったのですが、分かれ道で何も考えずに左折してしまうミスを犯してしまい帰路とは逆方向へ走り出す始末。我ながらそのバカさ加減に呆れ果ててしまうのですが、その直後、このミスを帳消しにするある考えが頭をよぎったのです。

ある考え。そう、道を間違えたワタシはハスラーを五十崎方面へと走らせたのですが、いったい何処を目指して走っているか想像つきますか? 確か、五十崎の山奥には素敵な棚田が存在していましたよね。しかも、今日は棚田へのアクセスと状況を確認をする日と決めていたじゃあないですか。となれば、あの棚田に寄らずに帰るわけにはいきませんよね。



ということならば、一目散に目的地を目指すのですが、何やらまた余計なことを考えているバカがいるみたいなんですよ。


「確か、ここを右折したら近道があったハズ。」


ところが、そんな余計な考えなんてものは結局のところ当てになるわけもなく(しかも、記憶は朧げ!!)、「え? この道合ってる?? こんな道、まったく記憶にないんですけど???」「ん? この分かれ道、どっちに行けばいいん??」「めっちゃ狭いんやけど。対向車来たら終わりやん・・・あ、来た(-。-; 」などと、やはりその結末はバッドエンドへと向かっているとしか思えなかったのですが、焦るワタシを救うように要所要所で出現する小さな案内標識。いえ、手作り看板。地元の方々、神ですか? とはいえ、ハスラーがやっとのことで棚田に到着した頃には、運転席に横たわるワタシは疲労困憊の表情を浮かべていたのであります。

写欲? 写欲ですか? いやぁ、そんなの残ってるわけがないじゃないですか。今のワタシにできることといえば、缶コーヒーをプシッと開けてその冷たくて芳しい液体をカラッカラに乾いた喉に流し込むことだけです。そして、100枚弱ある棚田の状況を確認するという簡単なお仕事が終われば速やかに撤収するつもりだったのですが・・・。



石楠花(シャクナゲ)はもうすでに終わっていると思っていたんですけどね。もちろん、茶色く変色した部分も多々あれど、道沿いの斜面を覆い尽くす勢いで群生するその花は素晴らしくフォトジェニックで、そそくさと撤収するつもりだった気持ちもあっという間に覆されました。そしてX-T1に白レンズを装着すると、次の瞬間にはファインダーに映し出される淡いピンクの花の情景。いいですね。テカテカと鈍く光る石楠花の葉もいい質感で、柔和な花色を浮き出させるのに一役買っていそうです。正直なところ、今の今まで石楠花にはあまり興味示してこなかったわけですが、そんな考えは改めなければいけないようです。石楠花、天晴れ。

確か、100枚弱の棚田があるハズの泉谷の棚田。ですが、水が入っているのはまだ数枚。ワタシの目前では、約3名の方々が残りの棚田に水を張るために一生懸命農作業に勤しんでいます。そして、15時のおやつタイムには軽トラの荷台に腰掛けてひと息ついていたのですが、そんな姿さえも絵になります。更には、ゴミ焼きの煙が棚田の斜面を駆け上る叙情。もちろん、そんなレアな光景を逃すハズもなく、偵察だけのつもりだった棚田散策は気がつけば17時を告げる放送が流れているという顛末。となれば、さすがにお腹も減ってきたことですし、ぼちぼちと帰路に着くとしましょうか。もちろん、帰り道は近道とかナシで(笑)


1 thought on “泉谷の棚田は石楠花の園

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