朝勤最終日(とはいっても、本来の最終日は有給休暇を頂いたのですが)、帰宅してシャワーを浴びてそそくさと出掛ける準備を始めたのは、久しぶりに夕景の撮影にでも行こうかと思ったから。カメラバッグを後部座席、休日だったカエルさんを助手席に乗せて向かったのは、お菓子工場が隣接するお気に入りの港。夕景は勿論のこと海鳥や廃船の風景も狙い目なのですが、さてはて、どんな風景に出会うことができるのでしょうか。

時刻はすでに17時過ぎ。お菓子工場の駐車場から続々と出てくる仕事帰りの車を背中で感じながら狙うのはやはり水鳥。今日の水鳥は全身が黒い種類で、水面の青にそのシルエットがよく映えます。例によってND1000も使ってみましたが、この黒い鳥はこちらの意図をなかなか汲み取ってくれないのでした。

港が暮れてゆく色に包まれる頃、白鷺来訪。ちびっ子のまんまるが最高にキュートです。こちらも懲りずにND1000でチャレンジしてみましたが、数枚に一枚はこちらのリクエストに応えてくれたようです。それにしても、長秒露光とベルビア仕上げがもたらす印象色はとても素晴らしいですね。

白鷺親子が飛び去って、いよいよ日没の時間です。ワタシもカエルさんも少しずつ歩みを進めながら港の奥へ。もう何回も見ている風景ですが、訪れるたびに新しい感動が押し寄せてくるようです。

港を訪れたときからずっとなのですが、今日はお菓子工場から漂ってくるチーズの香ばしい匂いが嗅覚をくすぐります。そして、予想以上に豪快に焼けた空と雲の情景がチーズの焼け焦げたイメージと重なって視覚を喜ばせるのです。いやぁ、それにしてもいい香りだなぁ。

残照が忍び寄る時間はエモーショナル。その色彩は深く憂いを帯びてワタシとカエルさんの心を抉るのでした。「そろそろ帰ろうか。」と、いつもの台詞で愛車を目指すのですが、なかなか辿り着かないのはいつも通りのお約束で。

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