いろいろと目を覆いたくなるニュースが駆け巡った元旦が明けて二日目。今日はもう家でゴロゴロとしていようかとも思ったのですが、こういうときにこそ新鮮な空気を吸いたいと出掛けた先はお気に入りの河口。天気は幸いにも晴れ。日没までもう少しという時間に到着して、「さて、何を狙おうか?」となるのですが、とりあえず向かってみた中洲でまず足止めを食らうことになったのです。
今日は風がほとんどないのかもしれませんね。こういう日の水鏡はやたらと美しいのです。そして、傾いてきた太陽のオレンジ色が美しい水鏡をさらに魅力的に。となれば、しばらくはこのままリフレクションを楽しんでみることにしましょうか。
昨年末に手に入れたND1000は今日も大活躍です。そのまま撮ったカットも悪くはないのですが、たっぷりと時間をかけて露光したカットのほうはやはり雰囲気が違います。それにしても、7秒半の露光時間でこれだけブレていないというのは奇跡的ですね。
と、ひとしきり中洲のリフレクションを楽しんでいたのですが、ふと振り返ってみれば、先程まで犬の散歩の家族連れしかいなかった土手の上に三脚の列。そして、この光景を見てしばらく「???」だったワタシだったのですが、数分ほどの時間を経てやっと理解ができました。ということであれば・・・
だるま夕日。あまり・・・というか、ほとんど夕日をメインで撮らないワタシですが、リフレクションと絡めるとなれば話は別です。砲台のみなさんとは少し離れた場所で気楽に狙ってみましたが、やっぱりしっくりと来ませんでした(笑)
日が落ちてからのグラデーションをリフレクションと共に。やはりワタシ的にはこちらのほうが圧倒的に好みです。先程まで並んでいた砲台のみなさんも撤収して、その代わりにカエルさんのシルエットが登場したところをありがたく頂戴しました。
それにしても美しい時間でした。水鏡には一切のゆらぎがなく、今見ている景色は展示された影絵ではないのかと錯覚するほどの静寂さ。そして・・・
「だるま夕日、撮れましたーっ?」
と、突然発せられた背後からの声に我に返るまで違う世界に迷い込んでいたワタシだったのですが、
「あ、、、いや、だるま夕日はそもそも狙ってないんで・・・」
などとあやふやな返答をしつつ、その声の主がワタシたちが到着してからずーっとゴミ拾いに精を出していたお嬢さんふたり組だと認識するのです。
「じゃあ、なに撮ってるんですか?」
「あぁ、、リフレクションをね、撮ってるんですよ。」
「え? リフレクションってなんですか??」
「ほら、水面が鏡みたいになって・・・」
「へぇー、あれってリフレクションっていうんだー。」
と、しばしのやりとりの間にさりげなくリフレクションの布教。そりゃ、写真やってる人じゃない限り「リフレクション」なんて言葉はなかなか使わないと思うのですが、これを機に少しでもリフレクションに興味を持ってくれれば嬉しいのですが。そして、ゴミ拾いお疲れ様でした。
堪能しましたね。思いっきり堪能したぶん思いっきりお腹が鳴ったので、そろそろ帰路に就きたいと思います。とその前に、今にも消え入りそうなグラデーションを少々。穏やかな夕暮れに大好きなリフレクションを楽しんで、今日はスッキリと眠れることでしょう。
と思っていたのですが、今年は年始からとんでもないことばかりでイヤになりますね・・・